suzu.photo LLC

.photoドメインを取得したのを機会にサイトを統合して、写真家鈴木豊とカメラマン鈴木豊の狭間の会社を作りました。
suzu.photo LLC スズ・フォト合同会社
本当はsuz.photoにしたかったけど、スーザンかだれかに使われていたので、suzu.photoにしました。
よろしくお願い致します。

志野茶碗

志野焼(しのやき)茶碗(かけら)、撮影の依頼があったので、早速調べてみた。
志野焼は、美濃焼の一種で、美濃(岐阜県)にて安土桃山時代に焼かれた白釉を使った焼物。
東京の三井記念館に収蔵されている国宝「卯花墻(うのはながき)」がとりわけ有名。
http://www.mitsui-museum.jp/collection/collection.html
志野焼は江戸期入ると、原料のもぐさ土の確保困難、窯の変化、経済性などの理由などで忽然と消え去ってしまう。
・・・
時は経て昭和5年(1930年)のちの人間国宝の陶芸家荒川豊蔵が可児市大萱の牟田洞窯跡周辺で古志野の筍絵陶片を発見した。いままで瀬戸で焼かれていたものだと思われていた志野茶碗がこの地で焼かれていたという大発見だったようです。
荒川豊蔵は陶片発見から3年後の昭和8年(1933年)発見場所近くに古窯を模した半地上式穴窯を築き、志野茶碗の再現に励み、幾たびかの失敗、試行錯誤の末、昭和10年(1935年)魯山人も絶賛するようなものが焼けるようになる。
荒川豊蔵の作品を見るには、
http://hiroshi-t.com/arakawa.html
また、荒川豊蔵は志野茶碗の特徴として
1)白い釉は、長石の釉で厚くたっぷりとかかっているので、あたたかみがある。
2)柚のようなぼつぼつあばた。
3)ところどころに、緋色のにじみ。
4)筆による絵付け。
改めて依頼品を見ると(なんでも鑑定団ではないが(笑)
1)長石の釉は厚くたっぷりとかかってはいない。
2)つぶつぶはある。
3)緋色のにじみあるのもある。
4)絵付けの部分はない。
それがよいものだと、一つの陶片から昔の陶工を想像したり、妄想がはじけるようなことがあるが、それはない。
人間国宝荒川豊蔵以降同じく人間国宝鈴木蔵氏、県指定重要無形文化財保持者の加藤孝造氏(瀬戸黒の人間国宝)、若尾利貞氏や林正太郎氏らが志野茶碗を作っている。
撮影依頼の陶片、可児市大萱付近で見つかったものといっても志野焼のかけらというわけではない、かりに志野焼としても質の良くないものだ。

志野茶碗の作品の写真を見ていると自分の好みがわかってくる。
私の好みは加藤唐九郎の志野茶碗だ。だからどうしたって(?)欲しいのか(?)ってはなしではないが。

少女時代Vitamin

被写体のあるがままを表現するには黒バックが有効だ。
少女時代のVitaminって歌のMVに私服ヴァージョンがあった。
コスチュームではない黒バックだとみんな普通の女の子だ。
誰が動きにキレがあるのか? 誰が手足が長いのか? ・・・。

先週、剣持勇デザインの籐のラウンジチェアを黒バックで撮影した。
設計図のない、職人の手加減一つで形が決まってゆくチェアを表現するには黒バックだった。

トランペット、コルネット、ホルン

今月号のAXIS「匠のかたち」はトランペット、コルネット、ホルンなどの金管楽器。ヤマハの豊岡工場を取材、制作工程を撮影。

毎回、ものづくりを見るのは昂奮するのだが、今回の金管楽器、一枚の真鍮プレートからトランペットやホルンが形作られる過程は昂奮というより、感動だった。

金管楽器作りの最重要ポイントは、管の断面を真円にすることで、マウスピースのところからベルまで、複雑なバルブまわりもその断面は真円になっている。つまり、唇で作られた空気の振動がきれいで正確な音になるには、管のどの部分も真円になっていなければならない。そのことに職人たちが心骨を注ぐ・・・音楽家の音作りにも似て感動的だった。

パイプは普通に曲げると断面が楕円形になってしまう。それを曲げるとき、パイプに流し込んだ液体を凍らせたり、液体の代わりに低温溶融金属を使ったり、断面が楕円形にならないようにする。それでもわずかにゆがんだ箇所はベテランの職人の手によって修正する。小さなハンマーをいくつも使い分け、真鍮パイプの表面にできる照明の光のゆがみを見て、真円に修正する。

パイプの断面を真円にするというのは、音楽でいえば楽譜通りに演奏するということでしかない。その基本の上にたって、ヤマハの独自の音を追求できているのは、職人たちの金管楽器一本一本手作りするその技量の積分だと思える。まさに感動的なものづくりでした。

ーーー興味ある方はAXIS見てください。

(豊岡工場ではトランペットの設計者の方に案内して頂いた。撮影で、時間的な余裕がなく、「トランペット設計」のお話をお聞きできなかったのが心残りでした。)

絵金と土佐凧

土佐凧を取材したのは2005年、その時、絵金の素晴らしさに触れ、いつかまた絵金というテーマで取材したいものだと思っていたが、土佐凧の四代目吉川登志之氏は2010年お亡くなりになり、ぐずぐずしているとダメだなぁと・・・。

絵金と吉川氏との関係は高知県立美術館のサイトが詳しい。
http://www.kochi-sk.co.jp/shop/tosa_bi/yoshi/top.htm

絵金。話題になる芝居絵屏風でなくとも吉川氏が集めた白描が絵金の才能を素で見られて素晴らしい。

組子ー(꽃살)창호ー花格に見る日中韓文化の流れ。

日本の伝統工芸組子の技術を韓国語、中国語ではどのようにいうかを考えると、飛鳥時代の建築技術、その伝播の様子が垣間見える。

仏教伝来とともに寺院建築の技術も日本に伝わる。
建築技術の中でも組子は日本独特=和の進化を見せた。

日本独特の進化とは?:より細密に、より簡素に、より抽象的に。

日本最古の組子は法隆寺金堂の高欄に見られる卍崩しだとされる。
しかし、木を組むということではたしかに組子だが、和様の組子になっていない。

法隆寺でいえば回廊の連子窓(れんじまど)も組子のルーツのひとつかもしれない。

組子に近い中国語は「花格」(フアグァ)という。ーーーどういうものかグーグルの画像検索で見てください。

中国語の「花格」に近い韓国語は「꽃살」(コッサル)コッは花、サルは桟。ーーーこれもグーグルの画像検索で見てください。(サルは桟の他に赤肉という意味もあるので、花のように盛りつけた肉が多く出てきて驚かれるかもしれません)そのなかに組子らしきものが出てくると思いますので大きくして見てください。ーーーパーツのひとつひとつが花びらのようになっていて組み上げると花模様になる。

中国の花格は格子に重点を置き、韓国の「꽃살」(コッサル)は花に重点を置いている。
組子に近いのは花格で、「꽃살」(コッサル)は、組子というより花狭間(はなざま)という組子に花模様の透かし彫りを配した技法があるが、それに近い。

窓は昔間戸といわれていた。窓=間戸ー窗户(チュァンフ)ー창호(窓戸=チャンホ)。

(つづく)